JR・私鉄やバスなどあらゆる交通網が発達している東京近郊。
思い立ったその日に安価で気軽に都外までお出かけできるのも大きな魅力です。
今回は2つのターミナル駅、新宿駅と東京駅からそれぞれ片道1000円でどこまで行けるのかを調べてみました。
(いずれもICカード運賃を適用しています)
※2024年3月に京成電鉄が一律10円値上げしたためその結果を反映
新宿駅発の場合
世界一のターミナル駅にして山手線西側の拠点、新宿。
湘南新宿ラインや各私鉄の発達で南北や都下・山梨方面へ距離を稼げそうですが、どうでしょうか。
新宿駅→大月駅 961円
新宿ー(京王 367円)ー高尾ー(JR 594円)ー大月
やはり山梨県に入り、富士急行線の起点・大月駅まで辿り着くことができました。
これが新宿駅からJR中央線のみの乗車だと1342円かかってしまいます。私鉄の運賃の安さを享受できる東京ならではですね。
新宿駅→京急久里浜駅 906円
新宿ー(JR 167円)ー渋谷ー(東急 309円)ー横浜ー(京急 430円)ー京急久里浜
横須賀市中心部を越え、ペリー艦隊上陸の地・久里浜まで記録を伸ばしました。
こちらは新宿ー横浜間をJR乗車にすると合計1001円でわずか1円オーバー、新宿からJRで品川&京急乗り換えでも合計1004円とこちらも4円だけ予算超過に。
西武新宿駅→秩父駅 966円
西武新宿ー(西武 796円)ー西武秩父/御花畑ー(秩父鉄道 170円)ー秩父
埼玉県の最西部、秩父までも1000円以内でアクセスできます。
ちなみにこの例で到着駅に定めているのは秩父鉄道の秩父駅ですが、市役所などに近い市の玄関口・西武秩父駅までであれば上記の通り796円のみで済みます。
秩父神社などがある秩父駅までは西武秩父駅から徒歩15分弱の距離ですので、観光がてらそこを歩くのであれば800円弱に抑えられることになります。
東京駅発の場合
新幹線網の一大ターミナル、東京駅。なんとなく、常総・千葉方面に記録を伸ばせそうです。
東京駅→牛久駅 990円
東京ー(JR 990円)ー牛久
茨城県へは上野東京ラインのみのルートで取手駅、龍ケ崎市駅、牛久駅まで入ることができました。ひたち野うしく駅や荒川沖駅まで行ってしまうと予算オーバーです。
茨城県への到達を目標とした場合、JR以外では南千住でつくばエクスプレス乗り換え・守谷駅下車(911円)という手もあります。
東京駅→地区センター駅 941円
東京ー(JR 406円)ー船橋/京成船橋ー(京成 335円)ーユーカリが丘ー(ユーカリが丘線 200円)ー地区センター
地区センター駅、と聞いてもピンと来る人の方が少ないかもしれませんが…。
佐倉市内でニュータウンを手掛ける企業・山万がニュータウン内に自前で敷設した新交通システム「山万ユーカリが丘線」の駅で、不動産業を主とする会社が鉄道事業に参入した全国的にも珍しい例としてその道では知られた路線です。
可愛らしい「こあら号」に乗りに行くだけでも行く価値があるかもしれません。
東京駅→京成成田駅 961円
東京ー(JR 406円)ー船橋/京成船橋ー(京成 555円)ー京成成田
残念ながら、成田空港までは辿り着けず!(空港第2ビル駅および成田空港駅まで京成船橋駅経由で1164円、東成田駅まで同じく京成船橋駅経由で1094円)。
京成成田駅から徒歩圏内のJR成田駅まで総武線快速のみを使う場合でも1166円を要しますから、「なんとか成田市街まで1000円以内で収めた」形です。
まとめ
調査してみて分かったのが、横浜や大宮へはいずれも新宿からの方が安く行けるため、思いのほか東京から南北へ距離を伸ばしにくかったこと。
加えて、東京駅の担当する東側は東葉高速鉄道、北総鉄道、千葉ニュータウン鉄道など運賃が高いイメージのある路線が多く、今回の趣旨でいうとJRか京成を使うしか選択肢がなかったという点もありました。
それでも、片道1000円で(それも1、2時間のレベルで)他県へ出られるのは地方では難しい芸当です。休日の気分転換に、仕事が嫌になった時の逃避行に、2000円だけチャージして遊びに出てみては?