日本の首都でありつつも、すぐれた景観を持つロケーションを数多く有する東京。現代都市の中に伝統が融合するその独特な雰囲気の中で楽しめるのが、振袖を着て撮影する成人式前撮りや結婚式とは別に行う和装前撮りです。
今回の記事では、ここ最近の混雑状況やアクセスの良さ、「東京ならでは」の視点なども鑑みつつ、東京都内で和装前撮りにおすすめしたい撮影スポットをご紹介します。
歴史ある神社仏閣から近代的な都市景観までさまざまな景色を持つ東京都内。成人式や結婚披露宴を控えた皆さんにもきっとぴったりの撮影場所が見つかるはずですよ!
東京の和装前撮りスポット①神社仏閣
和装が似合う場所といえば、ということで、まずは都内の神社やお寺から。
神社仏閣① 明治神宮
都心にありながら広大な森に囲まれた荘厳な雰囲気が魅力の明治神宮は、和装婚の定番スポットでもあります。
ここで気をつけたいのが、明治神宮での前撮り(あるいは結婚式)というとき一般的には「明治神宮内の神殿」と明治神宮外苑の一角にある「明治記念館」のいずれかを指します。
この2箇所は場所がまったく違いますので、フェアや知人の結婚式参列などの際は間違えのないよう注意してくださいね。
前撮りスポットとしてはどちらも四季折々の自然が楽しめる豊かな緑が魅力。年間を通して撮影可能ですが、新緑の5月や紅葉の11月頃がおすすめです。
神社仏閣② 浅草寺
東京の下町情緒を感じられる浅草寺も、和装前撮りに人気のスポットです。
浅草のシンボルともいえる雷門をはじめ、海外からの観光客や修学旅行生で賑わう仲見世通り、荘厳な五重塔など、境内はいずれも絵になる光景ばかり。
インバウンド効果などもあり昨今の雷門〜浅草寺は大変混雑していますので、人混みを避けてゆっくり撮影に臨みたいなら早朝の時間帯を狙うのも一つの方法です。
神社仏閣③ 山王日枝神社
国会議事堂やTBSなどが付近に立つビル街に鎮座する「赤坂の山王さん」。
アクセスの良さでおすすめできるほか、南西の山王鳥居側には写真のようにエスカレーターも設置されているので和装や大きな荷物を抱えての移動も便利です。
境内の結婚式場(日枝あかさか)は2022年より改修工事中ですが、ロケーション撮影は承っているとのこと(参考:日枝あかさか写真室)。
東京の和装前撮りスポット②日本庭園
日本庭園① 小石川後楽園
江戸初期に水戸徳川家の敷地内に造られた大名庭園である小石川後楽園。現在残る庭園の形を完成させたのはあの「黄門さま」、水戸光圀公なんですよ。
都内でも屈指の歴史を誇る庭園には、緑に映える朱色の通天橋や優美な曲線を描く円月橋、園内最大の池である大泉水など、和装の魅力を引き立たせるロケーションが満載。
涵徳亭にある和室での撮影ができる点も、和装前撮りにおける大きなメリットと言えるでしょう。
日本庭園② 浜離宮恩賜庭園
国の特別名勝と特別史跡に重複指定されているのは、都立公園としては先の小石川後楽園と、ここ浜離宮恩賜庭園の2つだけ。
こちらも江戸時代に造られた大名庭園で、なんといっても東京湾の海水を引き入れ潮の満ち引きで景色の変化を楽しむ「潮入の池」が浜離宮恩賜庭園に特有の景観です。
海辺のロケーションもさることながら、整備された庭園の緑の奥に高層ビルが立ち並ぶまさに東京でしか撮れない光景も人気の理由となっています。汐留や新橋に近いアクセスの良さも魅力です。
ロケーション撮影を行う際の注意点
今回撮影した場所に加え、公道や商業施設なども含めてほぼ全てのスポットで事前の撮影許可が必要であると思っておきましょう。公園だから自由に使っていい、というわけでは決してありませんので注意してくださいね。
小石川後楽園を例に見ても、
庭園観賞される来園者を最優先に考えております。モデル撮影や前撮り等の人物を中心とした撮影は、本来目的である庭園観賞から外れ、占用性が認められることから事前申請制を採用し、一般来園者の庭園観賞に支障が無いよう努めています。
桜、GW、花菖蒲、紅葉、梅、無料入園日(5/4、10/1)は多くのお客様がご来園されます。お客様の庭園観賞を優先するため、人物中心の撮影はお受けできません。
と明記されています。
前撮りを行う予定の場所については必ず事前にルールを確認し、許可取りを行なってください。撮影業者に依頼する場合も業者が撮影スポットへ撮影申請を行なってくれる場合と被写体の自分自身が行わなければならない場合とがありますので、その点も注意が必要です。
また、ロケーション撮影ですので当然屋外での撮影が多くなります。当日の天候や雨天時の代替案なども考えておきましょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか。都市景観が連なる大都会・東京にも、和装前撮りにぴったりのロケーションは案外豊富にあるものです。
今回は神社仏閣や日本庭園など「THE・和」なスポットをご紹介しましたが、ウェディングドレスを纏った洋装の結婚前撮りで人気の東京駅・丸の内や表参道なども、現代的な背景に凛とした和装が溶け込む和洋折衷の趣きが出せるかもしれません。
いずれにしても、撮影場所を選ぶ際には季節や時間帯、施設ごとのルールについてもよく確認するようにしてくださいね。